キャリコンまぁさのキャリアもシンプルな構築で。

一個人として、またキャリアコンサルタント・コーチとして感じたことを綴っていくブログ

私の行き当たりバッタリキャリア 〜最初の会社辞めます、そして〜

また続きですー。

昨日は、

「1日中、工場に降りなさい。

検査は、ヒマになったら

すればいいから」

という御触れが出たのですね。

 

 

正直、「えっ⁉︎」とは

思ったよ。

検査しないの?

何の為に雇われたの?

研修先でも、

「しっかり検査してね」って

言われたよ‥。

 

でも、言われたことに

口を挟むなんて

できなかった‥というか、

そんなことも知らなかった。

言われたら、

「はい」って返事することが

社会人なんだと思ってたから。

学生の間だけだと思ってた、

嫌とか、おかしいんじゃないと

言っていいのは。

 

ということで、

朝から工場内に降りて、

昼間のパートさん達の

作業終了まで、勤務と

いうことになった。

 

そう、完全に思惑の中。

年末繁忙期の作業員。

朝から人手の足りない部署に

出向き、穴埋めのように

あちこちのラインを手伝う。

その隙間の時間で、

品質管理の一環の

製造した商品の賞味期限を

研修先にfaxする。

(販売元と製造元が異なる

商品がありますよね。そういう

関係なのです。)

 

ついこの間まで、

タラタラタラーンと

過ごしていたお花畑は、

いきなりの9時間労働、

立ちっぱなし、

どやされっぱなし、

毎日何時に終わるのか

わからない、

望んでやっている

仕事じゃない、

力仕事も多く腰が痛い、

ダンボールの組み立てで

指先から手首辺りまで

切り傷絶えない、

工場見学者が来る度に

掃除を言いつけられ。

無理ゲーなわけで。

 

自分が何をしているのか、

何がしたかったのか、

なぜ学生なのに

こんな所で働いているのか。

そう、これは11月、12月で。

働くことで単位振替に

なるようなことを

しているならともかく、

工場でダンボールを

組み立てたり📦

掃除をしたり、

他の作業員さん達の作業着を

注文して届けたりが、

どうして単位振替なのか。

 

生理学や遺伝子工学の講義

生化学や醸造学の実習、

就職内定してなければ

受けられていた授業を思い、

悲しい気持ちになっていた。

(同じように単位振替で働いて

いた人の中には、

学校で学ぶ以上の技術、知識、

本当に先端であり実践的な

仕事をしてきて、

イキイキとしている人も

いたから、なおのこと

落ち込んだんだと思う)

 

時々、研修先で

お世話になった方から

電話も来ていた。

ま、簡単に言うと、

それだけ検査の結果が

良くないということで。

その度に尋ねられたよ、

「検査やってる?」って。

正直に現状を話して、

検査は年内は絶対に行うことは

あり得ないこと、

工場の中では作業員として

働いていることを伝え、

そちらで引き続き

検査をヒラにヒラに

お願いしますと伝えた。

 

その話から数日後、

研修先から品管の巡回担当を

されている方が

訪ねて来て下さった。

 

普段は工場の中を少し見て

帰られるようだが、

名ばかりの検査室で、

どんな状況なのかを

じっくり話を聞いて下さった。

その話を受けて、

社長に、検査を行うように

伝えると約束してくださった。

さらに、検査を行う環境や

衛生管理について

困ったことがあれば、

連絡して欲しいと

言われた。

 

その時は、何よりも

きちんと話を聞いてくださる、

この1点だけでも

大変にありがたく、

救われた気になっていたのだ。

これで近々検査を始めることが

できるのだと。

 

やはり、お花畑である。

まだわかっちゃいないのだ。

そんなことで売上至上主義の

社長が変わるわけがないこと。

 

確かに、社長には伝えて下さった。

社長も大事な取引先に対して、

おいそれとできないなどとは

言うはずもない。

 

でもね。

何も変わらなかったのである。

「年が明けて暇になったら、

検査でも新商品開発でも

やったらいいよ。

新商品が大ヒットしたら、

ボーナス100万円出すよ」と

明らかに口からでまかせを

言っておけば、

黙って働くだろうと。

その程度にしか

考えられていなかったのだよ。

そ、ただのコマさ。

人材ですらなく。

 

次の月、また研修先から

来てくださり、

現状をお話しするわけで。

 

もうその頃は、

身体もさることながら、

精神的に厳しくなっていた。

仮面の笑顔だけ貼り付けて

黙って作業を行う。

衛生概念も麻痺してきて、

エアシャワーも

手洗いも適当。

未包装の商品が床に落ちても

何とも思わなくなってくる。

頭では良くないなんて

分かりきっているけれど、

どうすることもできなくて。

自分を守る為に

正義感なんて奥底にしまって

おかないと。

 

さすがに、自分の状況について

伝えはしなかったけれど、

検査も衛生管理も

手に負える状況ではなく、

ただ製造をしていること。

社長が思いつきで

やろうとしていることが

衛生管理に引っかかる

ことなので、

社長の暴走を止めて欲しいこと

(研修先の名前で売られる商品

だったので、これしか

考えられなかった)

そんな状況なので、

品質検査は引き続き

行って欲しいこと、を

伝えた。

 

これがこの会社での

最後の良心だったのかな?

 

この2週間後、私は辞めた。

 

〜〜

これだけだと、辞めるほどの

理由にもならないと

考える人もいるかもね。

他に、

労災事故とか、その後始末とか

他にも盗難とか、横領とか。

とにかく、

学生のお花畑の頭では

落ち着いていられないくらいの

ことが、この約2ヶ月であって

受け止めきれなかった。

相談をできる人はいなかった。

 

親は内定を得たことを

とても喜んでくれていたし、

学校には相談どころか

行くことも

できなかったし、

第一、家に帰ってくると

晩の9時だ。

携帯のある時代じゃない。

電話なんて掛けられない。

汗を流して眠るだけ。

日曜日は、学生だからという

勿体つけた言い方をされて

休みにはなっていたが、

泥のように眠り、

起きても洗濯するだけ。

あとはキズに薬を塗って

じっとしてた。

〜〜

 

辞める前の最終週から

あちこちを片付け、

検査室をしばらく

掃除しなくても大丈夫なように

作業着も男女別、サイズ別に

残数が分かりやすいように。

同じ専門学校から

採用された人たちには、

無理だということを

伝え(辞めるとは言わなかった

けれど)、

決行前日に作業着の名前を消して

クリーニングBoxへ、

持ち込んだ上靴もカバンに

しまい、下駄箱の名前シールも

剥ぎ落とし。

できる限り

自分が存在した跡を消して。

 

決行日。

無断欠勤をして、専門学校へ

向かった。

まずは、学校に行って

先生方には伝えないと。

来年からの就職口を閉ざした

可能性があることを

謝らなきゃと思った。

そして、学校からの紹介で

内定を蹴った場合、

ペナルティとして

学校からの就職口紹介を

受けられないこと、を

承知の上で、

それでも辞めたいと伝えに。

 

無断欠勤はマズイから、

とにかくまず電話しなさいと、

言われ、電話したが、

「あー、自分はこんなに

冷たい声が出るんだな」と

冷静に見ている自分もいて、

本当に冷めきっていたのだと思う。

 

先生方に顛末を話した上で

ペナルティを受けても

辞めたいと伝えたところ、

驚かれはしたけれど、

反対はされなかった。

 

というのも、

私は知らなかったのだが、

ある日就職担当の先生が

工場見学に来たそうで。

その時に見た工場の在りように

正直絶句した。

辞めるなとは言えないと。

 

ペナルティがあるので、

紹介はできないけれど、

相談に乗ることはできるし、

面接の練習もしてやれるから、

卒業までにもう一度探そう。

そう言ってくれた。

 

そして次の日。

会社に退職届を持って行った。

社長と5分程度話したが、

既に学校から了承を

受けていることを言った時点で

諦めたらしく、

すぐに解放してくれた。

 

時に12月24日。

すぐにアルバイト情報誌を買い

その足で学生用のハロワへ

(当時は椅子と紙の求人票が

ファイルされている冊子が

あるだけの殺風景な所だった)

行った。

 

そこで言われたことを今も

覚えている。

何度か通っていた所なので、

登録してあったのだが、

急に

「小島さん、就職されて

いますよね」と。

労働保険は引かれていたので、

記録があったのだろう。

辞めた旨伝えると、

「次は自分で、自分に合う

ところかどうか考えて

選んでくださいね」と。

 

至極真っ当な言葉だ。

たぶんその方としては

励ますつもりと、

次こそ上手くいって

ほしいという思いから

口にされたと思う。

でも当時の私には

責められてるようにしか

捉えられず、

イラッとしたことを

覚えてる。

 

アルバイト情報誌も

端から順番に1件ずつ見て、

これは!と思う所のページを

ドッグ折して、

順番に電話をかけていった。

 

アルバイトとなっているが、

社員募集はしているか?

新卒でも雇用してもらえるか?

大抵のところはにべもなく

断られるだけなのだが、

中には、

「新卒ならこんな電話

かけなくても、見つかるだろう」

と言われるので、

就職の現状を話しながら、

すぐに正社員ではなくても

いいし、不定休でも

構わない、履歴書だけでも

送らせてもらえないかと

粘り、なんとか送付だけは

させてもらった。

 

また同じように

アルバイト情報誌を

めくっていた12月28日。

 

見つけたのである。

懐かしい、そして

憧れの詰まった名前を。

 

2年制の専門学校で、

1年の時に、

「来年もここから

求人があったら、

絶対に行きたい!」と、

2年に上がって、

就職先の希望聴取の時にも

具体名としてここの会社を

挙げていたところ。

 

ただし、募集していた職種は

希望とは違う。

しばらく考えた。

職種に拘るなら、これはアウト

でも、今のままじゃ無職決定。

でもパート募集だよね…

実際に時給から計算してみると

暮らせなくはない。

明日面接なら、もう〆切じゃ?

いやいや、電話くらい

してみてもいいんじゃないか?

完全に恋に恋しちゃってる状態を

会社に対して起こしてしまい、

その日、結局電話しなかった。

 

次の日。

起きてすぐにどうしようかと

考えた。

面接当日でも

受付してくれるのか?

受付してくれたとしても、

これから履歴書を

書けるのか?

……えぇ〜い!!!

9:30‥電話してみよう

ダメだったら、正月帰った時に

親に言わなきゃな…

 

電話をかけたところ、

受付可能か確認してもらえて、

無事、面接を受けさせて

もらえることとなった。

14:00 面接開始時間。

迷っても1時間あれば

間違いなくいける。

食事と身支度に1時間。

ということは、

12:00までに履歴書を

仕上げればいいのだ。

今、10:00。

あと2時間ある。

定型の部分は丁寧に書いても

20分もあれば書き上げられる。

ー志望動機だー

内定先を辞めたなんて

言うわけにいかない。

さあ、なんて書こうか?

 

結果として、

11:30に無事書き終わり、

予定通り13:00に

家を出ることが出来たのだ。

 

 

この面接の模様はまた明日。