キャリコンまぁさのキャリアもシンプルな構築で。

一個人として、またキャリアコンサルタント・コーチとして感じたことを綴っていくブログ

私の行き当たりバッタリキャリア 〜親子de就活物語〜

就活にあたり、

私は本当に何も

わかっていなかったのだ。

 

子供がいて働くということ。

保育園に預けるということ。

そして、社会一般が

それに対してどういう見方を

しているのか。

やっぱりお花畑なんだな。

 

手っ取り早く、

求人情報誌を見てみるが、

子供がいる状況と

自分のキャリアの両方を

満たすような仕事なぞ

手軽に載ってるわけもなく。

 

選り好みしなくたって、

保育園に預けるには、

フルタイムでなければ

預けられない状況で、

(札幌はそういう状況)

短時間の一時保育だって、

その日に空きがなければ

預けられない。

フルタイムだと、

残業や休日が引っかかる。

(保育園のお迎え時間や

日祝日はどうすればいいのか)

 

されば、と

マザーズハローワーク

行ってみるも。

子供を横に置いて求人が

閲覧できる以上の

メリットはなかった…。

窓口相談も受けたけど、

ただこちらが話しているのを

フンフンと聞いてるだけで。

 

次は派遣登録へ。

数社登録に行ったけれど、

登録は子連れOKで。

だから、レジャーシートと

オモチャを持って行ったよ。

機嫌が悪くなりずらい

午前中をお願いして。

会社によっては、

ママさん用登録説明会もあり、

それは会場後方に

保育士さんがいてくれて

説明会の間見てもらえる。

 

この時点で、

派遣として働くのが

理解が得やすいのかと

そんな風に感じていた。

事実、すぐに数社

紹介してもらえたので。

 

ところがね。

派遣元はOKでも、

派遣先はそうじゃないじゃん。

 

数社紹介してもらったの、

スキルを発揮する観点では

満足なくらいの。

残業30h/月なの。

しかも終業時刻19:00って。

◯カじゃないの⁉︎と。

行く保育園によっても

違うけれど、

遅くとも17:00には

仕事終わらないと迎えに

行けないんですけど⁉︎

 

グッと怒りをこらえて

子供がいて、保育園に迎えに

行かなくてはならないので、

短時間勤務はありますか?

また、子供が熱を出した場合、

お休みをいただきますが、

その点も承知されていますか?

と先方に伝えてるのか聞いたら

伝えてないっていうんだよ。

先方に確認とってもらったら、

先方が

「休みを取る人はいらない」

とのことでした、と伝えてきた。

 

…皆さま、こんなことで腹を

立てていると、この先

読めませんわヨ(笑)

 

それと同時に、

認可保育園の見学にも出かけて。

どこも定員いっぱいで、

見学はさせてくれるんだけれど

タイミングよく空きが出たら

入れますよーな返事ばかり。

 

無認可の所も

見学に行ったけれど、

保育料が恐ろしいことに。

これじゃあ、働かない方が

家計に優しい。

 

ハロワの求人情報と

情報誌をチェックするだけに

活動を絞った。

 

これは!と思い、

電話してみても、

幼児がいると聞いた時点で

すぐに断られたり、

他に面倒を見れる人がいなければ

ダメと言われたり、

母親がそばにいるべきと

説教されたり。

 

3歳児神話は今よりも強固で、

それでも働くなら

代わりに世話できる者を

用意してから

履歴書を出せってことのよう。

残業も休日出勤も

普通にこなして当たり前。

 

打ちひしがれてたね。

どうしたら

働けるんだろう?って。

 

前の会社のこと、

思い出さなかった訳じゃない。

「戻りたくなったら

戻っておいで」

「社員じゃなくて

アルバイトでもいいんだ。

他の人より時給は良くして

もらえるよう、

交渉もするから」なんて

本気かどうかわからないけど

言われていたし。

アルバイトなら、

雇ってくれるかも?

実験の手技だってまだそんなに

落ちてはいないはず。

スケジュール立てたり、

データチェックなら、

短時間でもいける…。

私、なんで辞めたんだっけ…?

あぁ、あのおっさん、

気に食わなかったんだっけ。

今となっては、どうでもいいな。

退職当日まで、直属の上司は

私が翻意しないか聞いてたな。

…白衣着たいな。

 

でも!!

考えてるうちに気付いたの。

あの頃と同じく働けないって。

自分の中の理想をぶつける

働き方はできないんだ。

人に委ねるのが何よりも

嫌なのに、委ねていかないと

仕事廻んないじゃん。

それにー

委ねたとしても、

私は絶対に気に入らない。

だって、知ってるんだもの、

どうしたら、どうなるかの答。

見守る事は出来ない、

きっと口出ししちゃう。

 

知らないところへ行こう。

それに、

当時は市内に

会社あったけど、

隣町に移転しちゃったもんね。

通勤時間考えたらムリだわ。

元々転職したかったんだし、

おんなじだよね。

 

近場で、

保育園のお迎えに

間に合う時間帯で、

週20h以上で、

土日祝日休みで、

子供が体調崩したら

休めるところで、

保育園料よりも多く

お給料がもらえるところ。

 

どんな仕事かは、

もうどーでもいーやー。

この条件で雇ってくれる所。

 

ここで、はたと

気付くのね。

長期間仕事をして、

次の仕事を探すときに

使えるアレは?

そう、求職者給付。

馴染み深い名前でいうと

失業保険。

あれってどうしたら

いいんだっけ?

 

調べて初めて知ったの。

受給期間延長措置をとらないと

きゅうふが受けられないこと。

退職して1ヶ月以内に

書類揃えてハロワに

行かなきゃいけなかった。

 

会社員は、事務処理を

事務の人が全部万端に

やってくれるんだったね。

会社員でなくなったら、

全部自分で調べて行動しないと

何も進まないんだったわ。

 

自分で声を上げないと

何も教えてくれないんだって

知ったのは、

子供が産まれてから。

出生届を出したら、

役所が自動で必要なことを

サクサクとやってくれるのかと

思いきや、

一つずつ申請や請求しないと

何も得ることができないの。

役所関連に限らず、

知っている人だけが

手に入れられる

情報戦の世の中。

 

子供を育てるのも、

仕事と同じくアンテナ上げて

感度良好にしておかないと、

不可欠な情報すら

引っかかりもしないんだと

身に染みることがこの先

何度も起きることに。

 

色々な意味で覚悟が決まった頃

情報誌で見つけた求人。

9:00〜16:00勤務で

土日祝日休み、

大学研究室の事務補助員。

 

補助くらいなら、

事務したことないけれど

できるんじゃない?と。

いやそれよりも、

研究室という響きに負けた。

自分は研究しなくても、

実験器具の側で働ける。

そして大学という

甘美な響き。

憧れでしかなかった。

 

履歴書を書くのに、

2日がかりで気合い入れて

書き上げ、郵送した。

これでダメだったら、

しょうがないね、と

思えるくらいの気合いは

詰め込んだつもり。

 

気合いが通じたのか、

なんだったのか。

面接に来て欲しいということに

なり、

面接の間の一時保育を

お願いする保育園を探しに

出かけることとなる。

(大学の近くというのは

便利なもので、認可外の

小さな保育園はいくつも

あったのだ)

 

さて、面接当日。

簡単な面接とスキル把握と

いうことで、

書類作成テスト、それから

施設見学をした。

面接も企業的なのではなくて、

実験のことがほとんど。

後は条件のすり合わせ。

心配な事は?と聞かれ、

子供の慣らし保育のことや

体調で休む可能性について、

話したけれど、

それはお互い様と言われ、

子供は熱も出すし、

保育園行事も休んで構わないと

言ってもらえ、ホッとしたのを

今でも覚えている。

それでも、他の方も面接に

来られた事は知っていた為、

あまり期待をせずに

待つことにした。

 

保育園のことがあるから、

返事は2日後にという約束。

翌日に返事が来て、

来てもらいたいと。

返事は一も二もなく、

はい、なのだが。

この後の書類を揃えるのが

なかなか骨が折れることでー

 

保育園への申し込みには

まず、就労証明が必要と

なるのですが。

つまりですね、

就労開始日からし

預かれないわけです。

それは皆さん

お分かりになりますよね。

 

これ、大人相手だと

なんてことのないことです。

この日からこれだけの時間

ここに行ってちょうだいと

伝えれば、済むことなので。

 

子供が初めて親の手を離れて

はい、いってらっしゃいと。

長時間出せるかというと、

出せないんです。

人見知りも始まっていない

乳児の頃だとまた別かも

しれませんが…。

少しずつ慣らしていかないと

いけないんです。

最初は1時間から始め、

次はお昼まで。

その次はおやつくらいまでと。

最初の間は、出勤しても

居たのか居ないのかで

帰ることになります。

 

研究室で話したときには

それもOKだったので、

安心していたのですが。

 

就労証明を書くのは、

研究室ではなく、大学事務。

早く書類を提出するため、

速達で送ったのですが、

1週間経っても連絡一つ来ない。

 

こちらから研究室に

慌てて連絡を取るも、

事務と話し合いをして欲しいと。

 

事務に連絡すると、

就業開始日と

実際の引き継ぎの日程が

合わないと。

 

つまりですね、

ある週の月曜日を

就業開始日に本当は

したかったのです。

でもさっき書きましたね。

1時間の慣らし保育では、

出勤なんてできないのです。

だから、せめてお昼くらいまで

預けられるようになってから

出勤にさせてもらえませんかと

研究室に頼んだのです。

多分3日あれば、

お昼くらいまで

預けられるでしょうから。

研究室は渋々ながら

了承してくれました。

ダメだと言ったら、

辞退することが

目に見えていましたし、

これからまた選考する時間も

なかったので。

 

でも、事務側はそんな事情を

知りません。

就業開始日に

出勤できないのだから、

出勤できる日を

就業開始日にすると。

私が

「それだと保育園に

預けられないし、区役所からも

そこは便宜を図って貰うように

言われている」と伝えると、

(本当に役所の人は言ったの)

事務の人はね、

「虚偽の書類なんて作らない」

の一点張り。

もう私、めんどくさくなって、

「保育園に預けられないので

あれば、

働くことができないので、

研究室に辞退届を出します」

的なニュアンスを言った。

そしたら、確認すると言って、

次に電話来たら、

こちらの希望通りの開始日で、

実際に出勤するまでのところは

有給使えるようにしてくれた。

(全ての大学がそうなのか

わからないけど、半年経過して

付与されるうちの半分の日数を

初日から付与すると就業規則

定めてあったの)

勿体つけて

「そういう風に扱うことに

してあげた」という

言い方は癪だったけれども。

こちらの希望は全て通ったので

お礼は言った。

書類もすぐに送ってくれたし。

 

届いてすぐに役所に書類を

持って行って。

希望する保育園は全て

満員だと言われたけれど、

ダメだったら認可外で

しょうがないかと腹も決め。

そしたら次の日、

第一希望の保育園から

受け入れる旨の

連絡来たの。

家から歩いて5分。

2歳の子とのったらくったら

歩いても10分。

何度も遊びに行って、

知ってる先生もいる保育園。

 

園長先生とお話しして、

知ったこと。

 

定員オーバーなのに

受け入れてくれた。

 

ずっと役所から問い合わせが

きても、断っていたはず。

2歳前は、乳児保育園からの

移動が優先だもの。

どうして受けてくれたのか

聞かなかった。

園長先生が笑顔で

「お母さん、大丈夫よ。

元気に仕事行ってらっしゃい」

と言ってくれたから。

不粋じゃない?

そんなの聞いたら。

そんな理由よりも、

笑顔で仕事に行く姿を

見せることが、

先生の気持ちに応えること

なんじゃないかと思った。

 

そんなこんなで残りの日は

カバン買ったり、

衣類に名前書いたり、

入園準備に忙しかった。

 

慣らし保育も順調に進み、

就業開始日には、

お昼寝直前まで

預けられるようになっていた。

 

無事、仕事の引き継ぎも済み、

親子で新しい海へと

漕ぎ出した。

 

そして、4年半近く、

保育園卒園まで

この環境が続いたのである。

子供の方は順調な生活だと

思っているが、

やっぱり私…色んなことを

呼んでしまうらしく、

また面白い体験を

してしまうのである。

精神的にかなりタフになる

経験を。