キャリコンまぁさのキャリアもシンプルな構築で。

一個人として、またキャリアコンサルタント・コーチとして感じたことを綴っていくブログ

私の行き当たりバッタリキャリア 〜最初の会社の一歩目は〜

昨日の続きね。

専門学校卒業前に内定を得て、

提携先である

大手食品会社で

研修を受けられて万々歳‥と

いかなかったのだ。

 

大手食品会社で5日間の研修。

それだけ見れば、新卒からは

人材を大事に扱ってくれる会社

そんな風に見えていたの。

 

研修1日目にして、そんなのは

幻想だったと

思い知らされた。

 

研修にあたり、

検査室の方たちに

ご挨拶したのだが、

「大変だね」「可哀想に」と。

???

そりゃあ、卒業前から

研修で、学校に行けないから

大変ではあるさ‥と

体のいい勘違いをしていたが、

OJTで付かせてもらった方と

工場案内も兼ねた検査業務中、

言葉の意味を教えてもらう形と

なった。

 

どういう会社なのか。

なぜ今社内で品質検査を

行っていないのか、

製造している食品の検査結果、

そして、品質管理、衛生管理に

関する経営陣の考え。

 

口に入るものは、

清潔なところで

製造されていると、

信じてやまない

新卒お花畑には、

それがどういうことなのか

本当の意味で理解できて

いなかったんだ。

 

さらに、今はそんな状態でも、

これから自分たちが

変えていける、なんて、

なんて大甘な考えを

していたのだろうと。

海千山千の老獪な経営陣に

お花畑脳が何を言ったところで

鼻で笑われていたのだろうと

今ならわかる。

 

5日間の研修は

実際に手を動かすためには

必須のとても有り難い

研修だった。

そう、本当に検査が行えるので

あれば。

 

私はほとんど検査をせずに

辞めてしまったのだから。

 

研修終了後、入社祝いという

名目で会食があった。

(書くの忘れていたが、

同じ学校からあと2人、計3人が

採用されていた。)

社長が、4月までは時給で

働くこと、4月からは月給に

変わることなどと合わせて、

「うちの息子の嫁はどうか?」

「社宅が福利厚生としてあるが

息子と一緒になれば、

タダで住まわせてやる」と。

ハラスメントにも聞こえる

この言葉、

でも麻痺してるからさ、

さらっと躱して

穏便に済ませたいのよ。

せっかく得た内定だから。

これから何度も

こんなことは言われる。

 

そしていよいよ働き始める日が

やってきて。

初日から大問題だった。

案内された部屋は、

「検査室」とは

書かれていたけど、

ただの物置で。

埃とゴミと使用しない作業着、

辛うじてコンセントに

繋がっている冷蔵庫。

製品を試作するための機械も

あったけれど、

とにかく、物置だった。

そして社内の方達に挨拶で

廻ったけれど、

明らかに向こうも困惑。

来ることすら

知らされていなかったし、

品質管理なんて

知らない人たちばっかり。

さらに、欲しいのは、

工場のラインに入る人であって

品質ナンチャラの学生

であるわけがない。

この会社の中で一番の年下、

それなのに、何かを

管理しようとしていると。

 

邪魔でしかない💢

 

そうだよね、

会議室じゃなくて現場で

事件は起きるんだものね。

 

当然ながら、

検査に必要なものもなく、

(冷蔵庫に数年前に開封された

環境管理用のブツは

あったが、使い物には

当然ならず)

作業着に着替えて、

工場に降ろされた。

そう、ラインに組み込まれた。

 

ところがさ、

パートの奥様たちっていうのは

半端なく仕事が早い。

お花畑脳がせっせと

手を動かしたところで

邪魔にしかならない。

‥ラインのスピードを落として

対応してくれたのだが、

それについていくので必死の

私に対して、

奥様たちはヒマになり過ぎて

ちょっとイラつく始末。

ライン作業をクビにされた私は

倉庫から原料を持って来いと

言われたものの、

場所もわからず右往左往。

ようやく持って行ったら、

「それは違う」とか、

「もう持ってきたからいい」

など、ただひたすら

役に立たないことを

誇示してしまった。

 

さらに昼食時。

 

工場はいわゆる工業地帯に

あるため、近くには店がない。

あらかじめその点について

尋ねたところ、

弁当を頼むことができると。

それについて、

私たち3名は弁当を頼みたいと

意思表示を示した。

 

だから、昼にはお弁当が

届くものだと思っていたのだ。

 

💐お花畑だよね。

今考えれば、お客さんでは

なくなった以上、

そんなことまで構うわけが

ない。

何か希望を出すときは、

念押しを必ずしなければ

ならないということすらも

知らなかったのだ。

 

そう、お弁当は来ない。

私たちは事務室へ行き、

お弁当が来ないと伝えたのだが

返答は一言で。

「お弁当の注文は入っていない」

 

こちらは社長に希望を

伝えたことで、叶うのだと

信じきっていた。

当たり前だが、

社長に何かを言ったところで、

現場サイドに反映など

されることなど‥ないよね。

 

社長に伝えたと言って

ジタバタしてる私たちに

「自分で動かなきゃダメだ」と

諭してくれた専務は、

今思うと、至極真っ当だった

のだと思う。

そして、

弁当を頼むための方法を

イチから教えてくれたのだ。

他の社員さんたちから

カップラーメンをいただき、

なんとか空腹を逃れ、

午後も泣きそうな気分で

工場の中でダメ出しを

くらっていた。

 

こんな日々がしばらく続き、

検査室の掃除もできず、

埃まみれの部屋は

しばらくの間続いたのだ。

 

そう言いつつも、

少しずつ掃除を続け、

試薬を購入し、机を並べ、

何となく物置から

部屋と呼べるくらいまでに

なった頃、

とうとう御触れが下された。

「1日中、工場に降りなさい。

検査は、ヒマになったら

すればいいから」